きゅうりの植え付け(VR夏すずみキュウリの植え方)- 夏植えきゅうりの植え付け時期は4~5月が最適

有機栽培でのきゅうりの育て方。前回は、キュウリ(胡瓜)の支柱の立て方について解説しました。それから約10日が経過。今回は、きゅうりの苗を植え付けます。(夏植えキュウリの苗の植え方・定植の仕方。)

きゅうり(胡瓜)の苗の植え方(夏キュウリの定植・植え時期は4~5月が最適)

きゅうりの苗を植える時期(夏植えキュウリの植え時期・定植時期)は、例年、4月終盤から5月上旬あたりに設定しています。きゅうりのように苗から育てる野菜は、植え付け時期が重要で、植え時を守れば栽培も成功しやすいです。(適期に植え付ければ、きゅうりが無理なく育つので、病害虫にもなりにくい。)

きゅうりを植え付けする区画(きゅうりの支柱立ては既に済)

特にキュウリは、多湿になると病気が発生しやすくなるので、4月下旬から5月上旬頃に植え付けをして、梅雨が来る前までに株を大きくしておく必要があります。(きゅうりは、ゴールデンウイーク前後に苗を定植しておくと、植え付け後の成長がスムーズに進むことが多い。)

今季栽培するキュウリ(胡瓜)の品種は、VR夏すずみです。VR夏すずみは、きゅうりがかかりやすいウイルス病に耐性がある品種で、収穫量も比較的安定しています。味は、みずみずしく、歯切れが良い、というのが夏すずみキュウリの特徴です。

植え付けに使うキュウリの苗(VR夏すずみきゅうりの苗)

畑でのきゅうりの苗の植え方(VR夏すずみキュウリの植え付け・定植)

きゅうり(胡瓜)の苗の植え方ですが、まず、植え付け位置に穴をあけます。

きゅうりの植え付け位置(VR夏すずみキュウリの定植位置)に穴をあける
穴あけにはマルチカッターを使う
穴の中の土は横によけておく

穴あけには、マルチカッターを使うと便利です。区画の中心に穴をあけたら、きゅうりの植え付け(定植)準備は完了です。

きゅうりの植え付け準備完了

植え付け位置の穴の深さや大きさを確認します。きゅうりの苗をポットのまま穴に入れてみましょう。そうすれば、植え付けする穴の深さや大きさが確認しやすいと思います。

きゅうりの苗をポットごと穴に入れる

穴の深さは、苗の土の高さと揃えるようにしましょう。穴が深いのはNGです。土の排水性や保水性、通気性などにもよりますが、苗を深く植えてしまうと、根腐れしたり、生育不良になるリスクが高くなります。もし、穴が浅いor深い、大きいor小さい場合は、移植ゴテを使って調整しましょう。

穴の調整には移植ゴテを使う(きゅうりの植え付け穴を調整する)

植え付け穴の調整が済んだら、水を8分目まで入れます。きゅうりの苗は、水が引いてから植えるので、それまで少し待ちます。

きゅうりの植え付け穴に水を入れる
きゅうりの苗は、水が引いてから植える

この「植え付け穴を水で満たす」作業は、苗の植え方において、重要なポイントの一つです。きゅうりのように、苗から育てる野菜というのは、ポットに土が少なく、しかもその土が乾いてることが多いです。(余分な水分を減らした方が、輸送しやすいですし、輸送に使うダンボール等も濡れなくて済みます。)

人間で言うと「喉が渇いてる状態」なので、事前に植え付け場所を水で満たしておくと、その後の成長がスムーズになります。植え付け後の苗が、畑の土にしっかり根付くことを「活着した」とか「活着率が良い」といいます。

きゅうりの苗は繊細です。植え付けの時に傷まないように、やさしく扱いましょう。まず、苗の茎を指の間に挟み、ポットごと引っくり返します。

きゅうりの苗をひっくり返す(キュウリの苗は丁寧に扱う)
ポットの土はなるべくこぼさないようにする

土が崩れないよう慎重に、キュウリの苗をそっと取り出します。その後、苗の上下を戻し、穴に植え付けます。

きゅうりの苗をポットから取り出す
きゅうりの苗を穴に植え付ける

穴と苗の間に隙間があるとうまく育たないので、よけておいた土を戻して、隙間を埋めます。(畝の土と、ポットの土が密着するように。)隙間が埋まったら、根元周辺の土を軽く押さえておきます。その際、苗が傷つかないよう注意します。

土を戻して隙間を埋める
畝の土と苗の土を密着させる

きゅうりの植え付けで余った土は、畝の下へ落としておきます。マルチシートの上に土があると、雨で跳ね返った土が茎や葉に付くことがあります。そうすると、その土が元で病気になるというリスクがあります。

きゅうりの植え付けで余った土は下へ落とす

なので、植え付けが終わったマルチシートの上は、なるべくきれいに保つようにしましょう。

マルチの上はなるべくキレイに保つ

きゅうりのつるの伸ばし方(きゅうりの横に仮の支柱を立てる)

植え付け直後のキュウリの苗はまだ弱いので、横に仮の支柱を立てて支えます。(強風でキュウリのつるや茎が折れないよう、短い支柱で支える。)仮の支柱の長さは90cm、支柱の直径は1.1cmです。

きゅうりのそばに立てる支柱(短い支柱でキュウリの若い株を支える)

支柱の立て方ですが、根を傷めないよう、植え付け穴の外に、斜めに差すようにします。きゅうりのつるの伸ばし方は、ネットの上方に向かって伸ばしていくようになるので、支柱の先はネットの方に向けます。(きゅうりのつるをネットに誘引するため、支柱の先端をネットに向ける。)

きゅうりの仮支柱の立て方(きゅうりの植え付け穴の横に立てる)
支柱の先はキュウリネットの方へ向ける(きゅうりのつるをネットに誘引する)

支柱の設置後は、きゅうりの茎に紐を結びます。使う紐は麻紐です。麻紐は「8の字」になるように渡し、茎と支柱を結び付けます。茎側は成長して太くなるので、ゆるめに結んでおきましょう。

きゅうりの茎を支柱に結ぶ(きゅうりのつるが折れないよう紐を結ぶ)

きゅうりの苗を植え付けた後は、水やりをしっかりしておきます。(きゅうりの株を畝に定着させるため。)

きゅうりの株元に水やりをする(水やりをして、きゅうりの活着を促す)

水は、きゅうりの葉にかからないよう、株元に与えて下さい。上から水をザーッとかけると、はねた土が葉に付いて、それが元で病気になることがあります。葉自体も、水が直接かかると傷むことがあるので、植え付け後の水やりは株元へするようにして下さい。

水やりが終われば、きゅうりの植え付けは完了です。

きゅうりの苗の植え付け完了(夏すずみキュウリの定植完了)

動画版はこちら

きゅうりの植え付け(VR夏すずみキュウリの植え方)- 夏植えきゅうりの植え付け時期は4~5月が最適 – YouTube